スパゲティ問題を解説します|確率の問題とは思えない解法に感動

昨日のスパゲティ問題の解説です。

スパゲティ問題

math

昨日の問題をまだ読んでいない方は、先に問題を読んでくださいね。

スパゲティ問題って知ってますか?|こんな確率を求める知恵がすごい!

先に答えを読んでしまうと、なんだか・・・ねぇ。ですので、

問題を読んできてください。いくつか広告を挟みます。


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それでは解説

30センチのスパゲティが必ず3本に割れるので、この3本を xセンチ、yセンチ、30-(x+y)センチとおきましょう。

すると、x>0, y>0, 30-(x+y)>0 です。

つまり x>0, y>0, x+y<30 ですので、これを満たす部分をxy平面上にお絵かきすると、下のようになります。

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これが「3本に割れる」を数学語に訳したものですので、確率の分母になります。

次に、この3本が三角形を作るための条件は、「2本の和が他の1本より長い」が3組とも成り立つことですので

 x+y>30-(x+y), x+30-(x+y)>y, y+30-(x+y)>x

が3つとも成り立っていることが条件です。きちんとまとめると

 x+y>15, y<15, x<15

となります。これを同じxy平面上にお絵かきすると下の赤い部分になります。

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グレーの部分が「3本に割れる」という条件、赤い部分が「三角形ができる」という条件を図に表したものです。

この面積を比較すると、完全に4分の1です。

領域を利用して確率を求めました

今回使用した手法は、「不等式と領域」という、高校2年生で学習する内容です。

ただ、教科書ではこれを確率に応用するなどとは一切書かれていません。私も高校生のときにこの内容を学習しましたが、10年前にテレビでスパゲティ問題の解説を聞くまでは、まさか領域を使って確率の問題を解くなんていうアイデアは考えたことすらありませんでした。

学校では、数学の時間に数学の先生が数学の教科書に載っている内容を教えています。

頭の良い人間はいるもので、教えている立場の者が思いもつかないような使い方で、いろんな問題を解決してくれます。

私も、生徒の発想に驚かされることもしばしばです。日々勉強ですね。