エレベーターの中に鏡がありますよね。
エレベーターの鏡
ほとんどのエレベーターには、乗ったときに正面に鏡が付いています。
これって何のためにあるのか、答えられますか?
身だしなみ説
エレベーターで最上階まで昇りきると、そこには社長室があります。
今から社長と面談です。身だしなみを整えて行くのは最低限の礼儀です。
きちんとした格好で、いい印象を与えることで、出世に繋がるかもしれません。
エレベーターの中では身だしなみを整えましょう。
却下!
残念ながら、最上階に社長室がないデパートやマンションのエレベーターにも鏡は付いています。
うちの学校にもエレベーターがありますが、最上階にいるのは一年生の生徒だけです。
魔法説
エレベーターの中の鏡は、実は魔法の扉です。
鏡の国のアリスでは、アリスが鏡を通り抜けて異世界に迷い込みました。
ドラゴンクエストでは、ラーの鏡を使って何かに化けている魔物の正体を暴き、元の姿に戻しました。
秘密のアッコちゃんでは、鏡を使っていろんな姿に変身します。
魔物に追われたとき、エレベーターに乗り込み、魔物の正体を暴き、自らはスーパーヒーローに変身し、異世界に移動して戦う。このためにエレベーターの鏡があるんです。
却下!
とりあえず、魔物はいません。
したがって、暴く必要はありません。
エレベーターで行く先は、上の階です。異世界ではありません。
ちなみに、テクマクマヤコンは「テクニカル・マジック・マイ・コンパクト」が訛って変化した言葉です。
あたたかい配慮
エレベーターに鏡がある本当に理由は、車椅子の方への配慮です。
狭いエレベーターの中に車椅子で入ると、中で振り向くことができません。
すると、入り口に背を向け、目は壁を向いた状態になります。
想像してみてください。誰が入ってくるか分からないエレベーターの中で、入口の方を見ることができない状況。すごく怖くないですか。
入り口と反対側の壁に鏡を設置することで、壁を向いている車椅子の方が、エレベーターに誰かが乗ってきたことを確認することができます。
言われれば納得。鏡があるからと言って、車椅子でない人に不都合があるわけでもない。ナイス・ユニバーサルデザインです。温かい配慮ですね。
エレベーターの鏡には意味があります。身だしなみチェックをしていては、本来の使い方をしている方の邪魔になります。異世界に飛び込もうとすると、割れて使い物にならなくなります。くれぐれもやめてくださいね。