数学の歴史は「認める」の歴史です。
この話は第3話。これまでの話はこちら。
https://hiro365.tarohiro.com/2016/02/16/zeta/
https://hiro365.tarohiro.com/2016/02/17/zeta-2/
等比数列のお話
今日の話は、数列のお話です。
数列っていうのは、文字通り数字が並んでいるってことです。
数字が並んでれば数列です。
数字が並んでいればそれでいいので、例えば
ってのも数列です。規則性がなくてもいいんです。まあ、この次は5ですけど。
その次に8でない数を書いて、数学奇人のみなさんの意表をついても何ら問題ないんですけど。
でも、数学で取り扱う以上、規則性がなければそれから先の議論が続かないので、数学では規則性のある数列を取り扱います。通常。
等比数列
数列の中で、今ある数に一定の数を掛け算して次の数を作るような数列を「等比数列」っていいます。
は、次々に2をかけてできる数列です。等比数列です。
は、次々に
は、次々に
次々にかける同じ数を、等比数列の「公比」といいます。
公比が
を考えましょう。これを全部足したものを
です。この両辺に
です。
これ、辺々引くと
になります。
数学奇人のみなさんは楽勝ですが、そうでない方、難しいっすか?一旦深呼吸しましょうか。
先日の記事で、Facebookページのコメントに
ってコメントをいただきました。アニメやドラマにはCMがありますよね。CMの間にトイレとか行きますよね。
一旦トイレでも行きましょうか。チャンネルはそのままでね。
まで来ました。この両辺を
になります。等比数列の和の公式ってやつです。
割り算するときは、割る数が0というのが許されませんので、
つまり
となります。ここまでついてこれてない方、最後の式だけ「認めて」もらえば、それでOKです。
無限等比級数
等比数列を無限に足し続けたものを、無限等比級数っていいます。
上の式を
前回の記事で、
https://hiro365.tarohiro.com/2016/02/17/zeta-2/
ですので、
という式が成り立ちます。これが無限等比級数です。
この無限等比級数にいろんな事を考えた数学奇人がいるんです。その思考に、わたしたちの常識がひっくり返るんです。
つづきます。