祓詞(はらへことば)とその意味を知っておく価値

神社でお祓いをしてもらうときに、最初に神主さんが言う言葉、考えてみました。

祓詞

12476225_646939532111902_1725794573_n

神社でお祓いをしてもらうとき、最初に神主さんが「かけまくもかしこき・・」って言うじゃないですか。あれ、「祓詞(はらへことば)」って言うんです。

結構お祓いをしてもらうことがあって、その度に聞くのでなんとなく覚えちゃってるんですけど、正しい意味を調べたことがなかったので、調べてみました。

(かけ)まくも(かしこ)伊邪那岐大神(いざなぎのおほかみ)筑紫(つくし)日向(ひむか)(たちばな)小戸(おど)阿波岐原(あはぎはら)禊祓(みそぎはら)(たま)ひし(とき)()りませる祓戸大神等(はらへどのおほかみたち)諸諸(もろもろ)禍事罪穢有(まがごとつみけがれあ)らむをば(はら)(たま)(きよ)(たま)へと(まを)(ことを)聞食(きこしめ)せと(かしこ)(かしこ)(まを)

わたし、高校生の頃に何が苦手だったかって、古文が全くできない人だったんです。

古文って、外国語と同じように勉強しなきゃならないってことに気づいたの、大学生になってからだったんですよ。

なまじ漢字と平仮名で書いてあるから、日本語のフィーリングで読めばなんとかなると思って、覚えなきゃならない文法や活用や単語を一度も覚えたことがなかったんです。そりゃ、読めないですよね。

もちろん、今も読めません。高校生のときに勉強しなかった古典文法を、受験が無くなったあとに自分で勉強するはずありませんよね。はい、してません。

だから、現代語訳を探し、まとめてみました。

現代語訳・祓詞

かけまくもかしこ伊邪那岐大神いざなぎのおほかみ

現代語訳
そのお名前を口に出してお呼び申し上げるのも畏れ多いほどにめっちゃ偉大なイザナギの大神さまが、

筑紫つくし日向ひむかたちばな小戸おど阿波岐原あはぎはら禊祓みそぎはらたまひしときりませる祓戸大神等はらへどのおほかみたち

現代語訳
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原っていう、今は宮崎県のシーガイアのある一ツ葉海岸の一角にあたる場所で、ツミやケガレを取り払って心身を清めなされたときにお生まれになった祓戸大神たちよ!

なるほど、「イザナギの大神」に呼びかけているのではなく、「イザナギの大神が身を清めたときに生まれた神様たち」に呼びかけてるんですね。

諸諸もろもろ禍事罪穢有まがごとつみけがれあらむをば

現代語訳
もしもいろんな禍い事や罪穢れがあるのであれば

はらたまきよたまへとまをことを聞食きこしめせと

現代語訳
お祓い下さい、お清め下さい、と申し上げる事を、お聞き届けくださいと

かしこかしこまを

現代語訳
恐れ多くも申し上げます。

なるほど、要するに「神様たち〜!悪いコト起こったらイヤだからぁ、今からいろんなお願いするんでぇ、聞いてね〜!」

っていう挨拶ですな。

イメージが大事

神社に限らず、いろんな話を聞いているときって、その言葉のイメージがつかめなければ、本当に何を言っているのか分からずに、ただ終わるまでの時間を待つだけの時が流れますよね。

だから、言葉のイメージを掴んでおくことって、すごく価値のあることだと思うんです。だって、これから神社でお祓いをしてもらうときに、今まではただ終わるのを待っていた意味の分からない祓詞の時間が、言っていることが分かる時間に変わるんですから。

なお、なぜ宮崎なの?とか、イザナギの大神って何?ってのは、「古事記」に記されてます。わたしも今、読んでいるところなんですが、すごく難しいですね。でも、面白いです。

古事記 増補新版 学研M文庫 (学研M文庫)
学研プラス (2012-10-09)
売り上げランキング: 423

知恵

Posted by Hirota