脂肪が体に蓄積するメカニズムを考えてみました|減量部物語

人はこうやって脂肪という名の鎧を身にまといます。

体脂肪

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一口に「太った」「痩せた」と言いますが、同じ体重100kgでも、ガッチリと筋肉の鎧を身にまとった100kgと、ブヨブヨの脂肪のぬいぐるみを身にまとった100kgでは、全く違いますよね。

筋肉で作られた100kgならば、私も減量部物語だなんて言い出しません。減らす必要性を感じませんからね。

脂肪を身にまとって作られた100kgは、かなりいただけません。減らしたい、無くしたい。なんでこんなものが身につくのでしょう。考えてみました。

体脂肪がつく理由

なぜ体脂肪がたまってしまうのか。理由はただひとつ。脂肪は私たちの身体のエネルギータンクなんです。

私の愛車はランボルギーニ。日本名はワゴンRと言うらしいですね。この愛車のガソリンは、満タンで30リットル入ります。この30リットルのガソリンを少しずつ使いながら、車は走っていきます。

このガソリンタンクの役割が体脂肪です。エネルギーがなくなったとき、人はこのガソリンタンクである体脂肪を分解してエネルギーを作ります。

ただ、残念なことに、この飽食の時代に口から入ってくるエネルギーが足りなくなることはほとんどありません。なので、予備のエネルギーとして蓄積しているはずの体脂肪は、ずっと蓄積されたままになるんです。だから人は太るんですね。

血糖値

人間の体を動かすエネルギーはブドウ糖です。エンジンは筋肉。体中の筋肉にエネルギーであるブドウ糖を送り込み、身体は動いています。

三大栄養素の炭水化物、脂肪、タンパク質。このいずれからもブドウ糖は作られるのですが、最もブドウ糖になりやすいのが炭水化物です。

食事をすることで、口から入った食べ物が体内でブドウ糖に変わり、血液中に流れ込みます。血液中にブドウ糖がどのくらいあるかという値を血糖値といいます。

食事をして血糖値が上がると、脳が命令を出してインスリンという物質が分泌されます。

インスリン

インスリンの仕事はいくつかありますが、血糖値の値を一定に保つことがその最大の役割です。

血液中にブドウ糖がたくさんあることがわかると、インスリン警察が出動し、犯人のブドウ糖を逮捕しに行きます。もちろん、激しい運動をして、体中の筋肉がエネルギーを欲しているときは、ブドウ糖はそのエネルギー源として使われます。

捕まえられたブドウ糖は、体脂肪という牢屋に閉じ込められます。

つまり、インスリンが捕まえたブドウ糖を体脂肪に変換し、人は太っていくのです。

では、インスリンがなければ人は太らないのかというと、それは違います。インスリンがなければ、血糖値の高いままの状態が続きます。この状態を糖尿病といいます。

タレコミ屋、血糖値!

血糖値が上昇することで、インスリン警察が出動します。つまり、体内にエネルギーが入ってきたことを、インスリン警察に通報するのが血糖値なんです。

ということは、血糖値が上がらなければ、インスリン警察は出動せず、体脂肪は貯まらないということになります。

この血糖値をコントロールすることが、体脂肪をコントロールすることに繋がりそうです。

タンパク質

人間の体を動かしている動力は筋肉です。激しい運動をしたり、筋肉を強くするためにトレーニングをしたりすると、筋肉の繊維が傷つきます。

筋肉が傷ついたのを見て、脳は「こんな細い筋肉では身体を守れない」と判断し、筋肉を修復するときに、以前より太く強い筋肉にしようとします。そのときに必要な材料がタンパク質です。

筋肉を修復しようとしているときに、体内に必要なタンパク質がなければ、筋肉を太く強くすることができません。タンパク質は積極的に摂取するべき栄養素です。

脂質

いわゆる「あぶら」です。脂質が太る最大の原因だと言われてきましたが、最近の研究では必ずしもそうではないことが分かってきました。

大学生のグループに、コップ半分のオリーブオイルを一気飲みさせ、体重と体脂肪率を計測するという実験を2週間毎日行ったところ、有意な体重増加と体脂肪率増加は見られなかったそうです。

摂取した脂質のうち、80%はそのまま体外に排出されるという研究結果もあり、脂質が肥満の最大の原因だというのはどうも間違っているというのが結論として出てきています。

だからといって、脂質を過剰に摂取するのは別の病気の予防の観点からもお薦めできることではありませんよ。

炭水化物=糖質+食物繊維

糖質と食物繊維を合わせて炭水化物といいます。

食物繊維が不足すると、便秘の原因になり、大腸がんのリスクが高まるなど、身体にとってとても悪い影響があります。食物繊維は積極的に摂取しましょう。

糖質

こいつです。こいつが犯人でした。

口の中に入れて、血糖値を上昇させるのは糖質だけです。糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、インスリン警察が出動します。

インスリン警察さえ出動しなければ、身体は体脂肪を蓄積しようとはしません。

糖質を控え、タンパク質を多く摂ることが、体脂肪を貯めないようにするための方法です。

これが、今話題の「糖質制限ダイエット」です。

お腹いっぱい食べて痩せます

いままでに、たくさんのダイエット法が考案され、消えていきました。

たくさんの人がいろんな方法を試し、失敗していきました。私もそうです。

今回、たくさん食べても痩せられるというこの「糖質制限ダイエット」に、積極的に騙されてみます。

糖質を控え、たんぱく質と脂肪をたっぷり食べて生活してみます。

これで痩せたら、褒めてあげてください。

減量部物語

Posted by Hirota