インド式掛け算の再来!?テレビから聞こえてきた楽な掛け算
インド式の掛け算がテレビから聞こえてきました。
インド式の掛け算
朝起きて、出勤の支度をしているとき、何気なくつけたテレビから聞こえてきたのは、掛け算の計算についてのお話でした。
は簡単に計算できる。
も簡単に計算できる。
もおなじだ。
そんな感じの話でした。
10の位の和が10で、1の位が同じ数であるというのが条件です。
このとき、10の位同士の掛け算をし、これに1の位の数を足したものを左側に書きます。
1の位同士の掛け算(もちろん、2乗になりますよね)を右側に書いて、計算が終了です。
例えば であれば、
なので、計算結果は1425です。もちろん正解です。
同様に は と から2849だし、 は と で3381です。
証明してみた
すぐに証明してみました。
2つの数を とおく。
積は
より(与式)
おお!まさにその通り!
息子1号の反応がうれしかった
横で一緒にテレビを見ていた息子1号が、
という疑問を投げかけました。
これはうれしいですね。楽な計算方法を紹介されて、「楽だ」と喜ぶだけのやつは絶対に数学が上達することはありません。
「なぜそうなるのか」「なぜこれでいいのか」という方向に考えが向いてこそ、数学的な見方や考え方が深まっていきます。
これは強制してもなかなかそっちの方に向かわない子もいるんです。1号は勝手に「なぜだろう」の方に向いてくれました。うれしいですね。
小学生に証明は厳しい
とはいえ、息子1号は小学5年生。まだまだ証明を理解するのは厳しい年齢です。
文字式の計算はもちろん無理ですから、とりあえず具体例で説明しました。
まずは、34と74を と書き表すことから理解させます。
次に ですが、ここで大問題。小学生は「展開」つまり分配法則を知りません。
ここで、分配法則、展開のやりかたを教えます。
またも大問題。ここで、真ん中の2項を でくくる、つまり「因数分解」が登場します。
展開の逆の計算ということで教えました。できるかどうかは別問題として。
なので、真ん中の項が になります。最初の項と一緒に100でくくって出来上がりです。
1号、納得したようでした。ここまでの所要時間、なんと2分!小学生相手に、数の表現と展開と因数分解を2分で理解させました。すごくないですか!?
まあ、できるかどうかは別問題ですけど。
以前にも似た問題
実は、以前にも似たような計算法を紹介しています。
こちらは、10の位が同じで、1の位の和が10という、今回と真逆の条件でした。
これって、結構使い道があるんです。例えば35の2乗とか、75の2乗のように、1の位が5である数の2乗は一瞬で計算できるんです。この計算を使う場面はかなり多くあります。
しかし、今回紹介した計算法は、使う場面が想像できません。10の位の和が10で、1の位が同じ数という状況は、場面が考えられないんです。
数学奇人にとっては「使える」「使えない」は関係ないんですけど、でもやっぱり問題を解く場面で使える方がいいですよね。