一筆書きできますか?「できない」ことを証明するのが一番難しい
物事が「できない」ということを証明するのは、とても難しいことです。
「できる」ということを証明するのは簡単ですよ。やって見せればいいんです。
✕を通らずに全ての○を通れますか
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ✕ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ルール
- どこからスタートしてもよい
- どこでゴールしてもよい
- 東西方向、もしくは南北方向に進むことができる。
- 一度通った○は通れない
- ✕は通れない
- 7✕7の枠の外は通れない
このルールを守って、すべての○を一度ずつ通ることができればクリアです。
なかなかできません
どうぞ、やってみてください。なかなかクリアできません。
実は、7✕7の枠を8✕8にすると、あっという間にクリアできます。6✕6でも簡単にできます。でも、5✕5ではなかなかできないんです。
4✕4は簡単にできます。3✕3はなかなかできない。9✕9もなかなかできませんが、10✕10は簡単にできます。
偶数✕偶数ならできるけど、奇数✕奇数はできない。だから7✕7はできない。
これは証明にもなんにもなってません。なんで奇数✕奇数はできないのか、示していません。
だって、何度やってもできないんだもん。
何度やってもできない
「何度やってもできない」は証明になりません。なぜなら、人間は無限に試行を繰り返すことができないからです。
一生をかけてすごく深い穴を掘ったとします。いくら掘っても水が出ません。
死ぬ間際に家族に言いました。
これだけ頑張ったのに、水は出なかった。ここからは水は出ない。
そう言って、その人は息を引き取りました。
次の日、跡を継いだ息子がツルハシをひと突きしたところ、水が溢れ出しました。あとひと突きで水が出る、ということろで父親は力尽きたのです。
こういうことなんです。「一生かけて頑張ったけど、できなかった。よってできない。」は「もう少し頑張れば出来るんじゃねえの?」と言われるとぐうの音も出ないんです。
ちなみに「全部やったけどできなかった」はOKです。
7✕7はできません
じつは、この7✕7の一筆書きは、絶対にできません。
わたしは11歳のときに、小学校の放送委員会の先輩からこの問題を出されました。
それから15年経った26歳の時。わたしは高校の教員になっていました。
掃除の時間、生徒と一緒に教室の掃除をしていたときに、ふとひらめきました。
黒板を掃除している生徒を押しのけ、黒板にぶぅわ〜〜〜っと書きなぐったところ、証明できたんです。「通れない」ということが。
みなさん、証明してみてください。もう一度言います。7✕7は一筆書きでは通れないんです。