先生がセカンドキャリアを考えることをタブー視してどうするの?

学校の先生のセカンドキャリア、ネクストキャリアってタブーですか?わたしはそうは思いません。

学校の先生

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学校の先生って、ある意味特殊な職業だと思うんです。みんな夢がかなっちゃってる人たちなんですよ。

学校の先生は、ほとんどの人が初めから先生を目指し、そして先生になっています。もちろん、例外はありますけど。

大学を卒業し、一発で教員採用試験に合格する人は稀です。多くは不合格。わたしもそうでした。

すると、1年契約の「講師」という職があります。これで教壇に立てるんです。先生になれます。授業ができます。先生の仕事をしながら、次の年の採用試験の勉強をするんです。

何度かの不合格を経て、晴れて教員採用試験に合格し、正式な学校の先生の出来上がりです。

つまり、ほとんどの「学校の先生」は、他の仕事の経験がないんです。就活すらしたことがない人が大多数です。わたしも、いわゆる「就活」は全くしたことがありません。

退職する先生方

定年を迎え、退職なさる先生方がいらっしゃいます。身近で同僚として働いた先輩の、退職後のことはどうしても気になります。

しかし、この「退職後」について、隠す方が多いんです。後に風の噂で聞いたら、普通に私立の学校や予備校、公民館の館長さんを努めていらっしゃったりするんです。別に悪いことでも何でもないから、隠さなくてもいいじゃないですか。まあ、言う必要もないんですけど。

そんなだから、こちらとしても退職後のことは「聞いちゃいけない」的な空気も感じるんです。退職後のセカンドキャリア、ネクストキャリアについては、完全にタブー視する空気があるんです。

キャリア教育

わたしたち学校の教員は、生徒に対して「キャリア教育」をします。職業観、勤労観、働くということはどういうことか。社会で働く上での心構えや、自分たちの将来像など、いろいろと偉そうに語るわけです。

でもね。学校の先生って、自分の将来について「先生になる」ということしか考えたことがない人がほとんどなんですよ。しかも、目標達成しちゃってる。

教員採用試験に何度か不合格したなんて、挫折のうちに入らないんですよ。だって、現実に今、先生をやってるんですから。

そんな、自分の目標を早々に見つけて、ちゃっかりその目標を達成してしまった「先生」が、どうやって他人のキャリアにアドバイスできるっていうんでしょう。それも、他業種について。就活すらしたことないんですよ。何も知らないっての。

社会は厳しい

「社会は厳しいんだから、そんな甘い考えじゃダメだ!」

判で押したように、先生たちはこう言います。わたしも言います。

でも、口で言うだけで、実は何も知らないんです。知らないということにも気づいていないんです。

わたしはこのブログを書くようになって、いろんな方のブログを読むようになりました。調べるようになりました。そして、考えるようになりました。

先生が自分のセカンドキャリアを真剣に考える

学校の先生が自分のセカンドキャリアを真剣に考えることが、キャリア教育を行う上で最も大切なことなんじゃないかと思います。

後20年ほどすればわたしも定年で退職です。その後はどうするんでしょう。

公立を退職して私立の学校の先生?予備校の先生?塾の先生?あまりにも短絡過ぎます。「何も考えてません」って紙に書いて、背中に貼って歩いているようなもんです。

学校の先生が退職して、塾や予備校の先生をするのって、全く「ときめかない」。真剣に考えた感が全く無い。生徒には真剣に考えろ、というくせに。

自分の特性を理解し、どのような仕事を選ぶのかということはすごく大切なことです。だからといって、先生を退職して塾の先生ってのは、相性はいいのだろうけど。

学校の先生が自分のセカンドキャリア、ネクストキャリアを真剣に考えることは、生徒に対する言葉に力を与えると思うんです。

15歳から18歳くらいの高校生が、社会にでるのに短くて1年。長ければ10年位の年月があります。

10年後の自分の姿を想像して、いろいろと考えてみろ。

キャリア教育の授業でこんなことを先生たちが言うんでしょう。でも、その後にこう続いたら、生徒たちへの伝わり方って変わると思いませんか。

俺は20年後の自分についてこんなふうに考えている。だから今、そのためにこんな取り組みをしているんだ。

どうでしょう。これでも教員がセカンドキャリア、ネクストキャリアを考えることってタブーでしょうか。わたしは大いにやるべきだと思います。先生たちは、自分のこととして「キャリア」について考えるべきだと真剣に思っているんです。

わたしの20年後?考えてますよ。内緒ですけど。・・・タブー視してるじゃん。

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雑感

Posted by Hirota